2012年05月02日
丹後半島へ


妻と娘が帰省するゴールデンウィーク、ぼくはつかの間のひとり気ままな時間を過ごしています。
この日思い立って丹後半島までやって来ました。
天気は雨。傘にポツポツと降る雨の音を聞きながらぼくは小径を歩き続けます。
目に見えるものは、空も海も、田植え前の田もすべてがライトグレー。そこに新緑だけが彩度高く存在する独特の世界が広がっていました。
ここはぼくが写真学生だったころ作品作りに通い詰めた場所です。
山があって海があって田畑がある世界は、街中で育った僕にとってまったく別の世界のように映ったのを覚えています。
何度もこの道を歩いて数え切れない写真を撮ってきたのは十数年前のこと。
田が続く道を歩くと当時のことをとめどなく思い出します。
あの頃と比べると、ぼくの生活も立場も、使うカメラの機種もほとんどの事柄が変わりました。
だがここの風景はほとんどが十数年前のまま。
そしてぼくの写真への向き合い方も学生時代のまま。
これだけはずっと変えないで行こうと考えています。
ここは僕が自分と向き合うことが出来るかけがえのない場所。
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