2014年01月31日
冬の遊び方

テレビで流れる天気予報は今夜から雪が降ると伝えていました。
それを見た娘とおのは大喜び。
「やった~!明日は雪が積もるかも!」
夜遅くまでそわそわしながら何度も窓の外を眺めては「雪降っていないな・・」とつぶやき、いつしか眠りに就きました。
そして翌朝、張り切って早起きしたとおの。ガラリとカーテンを開けてみたけれど、そこに雪はなくいつもの街が広がっているだけでした。
「だめだったね。全然だ・・・」
その日ぼくたちは休みの日。
「雪が積もっているところまで行って、家族みんなで雪を見よう!」と意見が一致し、どこに行けば雪がるのかわからないまま車でとりあえず北へ向かいました。
六甲山を越えるときにはほんのすこし積雪があって、それだけで車の中は盛り上がります。
三田を過ぎた頃、反対側から走ってくる車に雪が乗っているのを発見。
「あの車、雪が!」と再び大騒ぎ。
期待通り、建物の屋根の上に雪が見えるようになってきました。
その雪も車を進めるとともに深くなって行きます。
「向こうから来る車、雪だるまみたいや!!」そんな話で、もうみんな大興奮。
気がつけば車の外はすっかり雪景色。こんなに多くの雪を見るのは妻もぼくも何年ぶりだろう。
子供たちにとっては生まれて初めて見るまとまった雪です。
篠山あたりで国道をそれ、静かな田んぼのほとりに車を止めました。
そして家族4人は一斉に外へ飛び出します。
雪を踏みしめて、雪に触って、雪にダイビングして。
僕はそんな子供たちの姿を撮るのだけれど、そこに雪の玉が飛んできて一瞬に雪まみれになってしまったり。
僕たちは走り回りながら思いっきり遊びました。もう子供も大人も遊ぶことに夢中。
次女のみなとは雪を頬張ったり、雪に顔を埋めたり破天荒。とおのはみんなから雪を投げられて雪だるまのよう。
みんなむちゃくちゃな感じで雪まみれになりました。
雪は時としてひとの命を奪うくらい恐ろしいものだけれど、この日の僕たちにとってはディズニーランドに負けないくらいの夢の様な世界。
親にとっても娘に雪を見せてやれたのがちょっと嬉しかったりして、楽しい休日になりました。
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2014年01月25日
写真を見返して見えるもの

1月は結婚式の撮影が極端に少なく、空いた時間を使ってこれまで撮影した何年分かの写真をゆっくりと見返しています。
どの写真を見ても撮った時の光景や気分が蘇ってきて、まるで子供の頃のアルバムを見ているような気持ちになります。
沢山の写真を見ている理由は1冊の作品集を作ろうと思い立ったから。
「ケープ・ライトはこんな写真撮ってますねん!」
って言葉で説明しなくても伝えられるツールが欲しいと思ったからでした。
お客さまへアルバムには入らないような写真、でも何かジンワリ「良いな」と思える写真を100枚ほど選んでみました。
(結婚式の日一日で1000枚を越える写真を撮るのにアルバムに入る写真は多くて130枚。残された870枚の中にも捨てがたい写真はたくさんあるのです)
選んだ写真を見ていると、その時にかかっていた音楽や、写真には写っていなくてもお客様の顔を思い出すことができます。きっと写真集が出来上がっても、その中には写っていないものがたくさん見えてくる気がする。
出来上がりを想像するとワクワクが止まりません。
はやく完成しないかな・・
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2014年01月17日
1月17日の記事

きょう1月17日は阪神淡路大震災があってから19年目にあたる年です。
僕は今38歳。震災まで19年生き、震災後も19年生きてきました。
38年を振り返ると、震災があった19歳を境に世の中の見方が随分変わりました。
19歳までは当たり前にあったもの、絶対だったことが、どれほど脆くだからこそ大切なことだったのか・・
僕の目の前で当たり前に建っていた建物は崩れ、電車は止まり、蛇口をひねっても水は出ませんでした。
ひとの命があんな多く一度に失われるなんて、自分の住む家が崩れ落ちるなんて想像すらできませんでした。「生きていたい!!」と心の底から思いました。
あの頃の僕にはその時に起こった事態は理解できる範疇を超えすぎていて考えることすらできなかったけれど、生まれてからずっと信じていた世の中の「絶対」が一瞬でなくなってしまうということを身をもって体験した年になりました。
震災後の19年間は「眼の前のものはいつか消えてしまうかもしれない」という、恐れのようなものがつねに頭の片隅に住みついています。
「いつか消えてなくなる」ことは本当のことです。
だからこそ、今目の前にあること、目の前のキラキラしたことを大切にしなければと心の底から思えるようになりました。
家族と過ごす当たり前の時間、結婚式を撮影する時の喜び、スタッフたちと共有する仕事の楽しさ・・
その時感じた気持ちを胸に刻み生きていたいと思っています。
ものは必ず消えてなくなります。でもその時感じたココロは決してなくならないし、次の世代に受け継がれてゆくもの。ココロの中にあるものを大切に、当たり前のものを大切に。
19年前の出来事を境にしてそう思えるようになりました。
今日一日は震災の日を思い返して過ごします。
河田洋祐